はじめに。
[THE BAG]は、"liberationシリーズ" 誕生の元になったバッグのシリーズ。
バッグをいくつかのパーツに分割し、生地やボタンなどを細かく選んでいただける「bag collection」として2005年から8年間ご愛顧いただきました。
"liberationシリーズ" は、この [THE BAG] を主軸として展開しています。
このシリーズが誕生したキッカケ。実は塵芥(ごみ)問題だったのです。
世間に流通しているバッグの大半は、縫製によって立体化されています。 故に、汚れたり、ハンドル(持ち手)や角(かど)の部分など、どこかが傷むと他の部分がきれいでも、丸ごと処分されるか、クローゼットなどに追いやられる運命でした。
DESIGN OF ALL でも最初は縫製で立体化するバッグを作っていました。
何かをつくろうという「想い」があるから、物という「形」が生まれる。
「想い」から生まれた「形」が「塵芥」になる。
それが「宿命」であることはじゅうぶん承知しているけれど…塵芥を増やしているだけなのか、という思い。
作ることができなくなりました。
が、「"想い"という情熱」は考えを巡らせ…バッグをいくつかのパーツに分割し、従来の"カタチ"から"解放"、そのパーツをコード(紐)で編み上げることで立体化することを思いついたのです。
立体化されたバッグは、コードをほどくとまた平面のパーツにもどるので、傷んだり汚れたり飽きたりしたパーツだけを交換することが可能。どこかの部分が傷んだからといって、バッグが丸ごと塵芥になることはありません。いつかはその日がくるでしょうが、複数のパーツを取っ替え引っ替え使用することで、その日をできるだけ先延ばしにし、尚かつ減量できれば、と。
さらに、せっかくバラバラにしたのだからお客様ご自身で生地などの素材を選んでいただこう、"選ぶ"="作業の一行程"に参加していただく=時間と労力をご提供いただくことで、もっと大切にしていただけるのではないか、と。
想像力と集中力を発揮して、たくさんの素材の中からピン!ときたカタチ、ピン!ときた素材をピックアップ、しばし自分と向き合い対話する時間。色・柄・形にはその人の潜在意識が反映されるという。
"選ぶ" = "組み合わせる" = 自分にしかできないコーディネート 、それはまさしく "作品" 。
「世界にたったひとりしかいない自分の、世界にたったひとつしかないバッグ」。
それを想像する楽しさは格別です。悩むという行為さえも…。
故に正しくは [THE ○○ BAG]。[○○]にはあなたのお名前が入ります。
バッグ自体は、その選択に従ってDESIGN OF ALL にて制作致します。
自分と向き合った結果、DESIGN OF ALL を介して誕生したバッグ。
それはただの「モノ」ではなく生きた「存在」。
いつか自分の好みやセンスが変わっても、パーツを新調・交換すればその時々の自分にピッタリのバッグに変身させることが可能です。自分の変化をバッグが教えてくれるのです。そしてその変化をバッグと一緒に楽しむことができるのです。
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